枝豆の内部構造の“みえる化”に成功東北大学
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枝豆をはじめとする青果物の美味しさについては,甘さやうまみなどの測定や評価は容易であるが,柔らかさや歯ごたえといったテクスチャの評価やそのメカニズムの解明は困難であった。そこで,東北大学の研究グループでは,仙台枝豆のブランド化を進めるJA仙台および放射光施設SPring-8と共同し,次世代放射光の産業利用を目指す仙台市の放射光トライアルユース事業のサポートにより,枝豆の美味しさに迫る研究を実施した。
その結果,枝豆の通道組織(維管束)や種皮近辺の内部構造を可視化すると同時に,茹でることで水分が種皮近辺や子葉間の隙間から入り込み,通道組織やそれに沿った亀裂から広がることによって枝豆が柔らかくなるメカニズムを,枝豆を破壊することなく示すことができた。
本研究は,ナノの世界をみる巨大な望遠鏡である放射光の新たなターゲットとして,野菜や果物への応用分野の開拓につながると期待される。