バーチャルリアリティにおいて「第3・第4の腕」の身体化に成功東京大学,慶應義塾大学,豊橋技術科学大学,科学技術振興機構
ロボットアームなどにより身体機能を拡張するためには,自らの身体の一部として取り込み,容易に操作できることが重要となる。杖のような道具の身体化では代替(例:脚の代わり)や延伸(例:脚を伸ばす)として説明されてきた一方で,第3・第4の腕としてのロボットアームのような「付加」的な身体化の報告は多くなかった。今回,余剰肢ロボットアームを装着した際のシステム周囲に対する知覚(近位空間)や,自分の腕が増えたという感覚(余剰肢感覚)を捉えることに成功し,余剰肢ロボットシステムに対する身体化を説明する初めての試みとなった。