液晶パネルを利用した3D撮影技術を開発ジャパンディスプレイ
近年,自動運転やメタバースなど急速な市場の拡大が期待される分野において,人や建物等の形状や位置,さらには色や模様等を正確に把握し,情報・データとして取り込むことが求められている。現在,こうした要求に対応する技術として,ステレオカメラやToF センサーが知られており,最近では解像度の向上や機械学習技術の進歩に伴って,高度な情報の取り込みが可能になっている。しかし,その一方で距離や位置,色情報の取得には,センサーやカメラが複数必要になるなど,構造が複雑・大型化し,搭載する製品の大きさや取りつけ位置などの制約が大きくなっていた。
今回開発した技術では,ジャパンディスプレイの液晶パネル技術と日立製作所研究開発グループの光学と画像処理の融合技術を組み合わせ,1つのカメラで,通常の色情報を含んだ映像データと距離や位置情報を含んだデプスマップの取得を可能にした。