2枚の画像だけで品質検査ができる汎用外観検査AIを開発岐阜大学
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岐阜大学のチームは、大規模視覚言語AIを基に少ないデータから高度な判定を行う汎用外観検査AIを開発。このAIは異なる種類の製品に対し一つのAIで検査可能となり、従来より大幅に導入コストと時間を削減できる。
生産現場でのAI自動検査法では製品に特化した大量のデータが必要で、さらにAIでの外観検査では判断根拠が不明との問題もあった。一方近年登場の、広い一般知識を持つ AIには外観検査の特殊な知識はない。そこで大量の外観検査画像とその説明を学習したAIを開発、In-Context Learning 技術(少数例から学習、未知データに対し推論する手法)を用い、少ない例示で検査対象に特化した知識の付加に成功。また大規模 Vision and Language モデル (大規模言語モデルと画像認識モデルを持つ AI)を用い、不良の判定理由を言語として出力可能となり、AI 外観検査での説明性の問題は大きく改善された。
なお,この成果は、2023年12月8日に外観検査の自動化ワークショップViEW2023で発表され、小田原賞(優秀論文賞)を受賞した。