ガンマ線撮像用コンプトンカメラの高性能化に成功早稲田大学,浜松ホトニクス(株)
今回開発されたカメラは,2013年9月に浜松ホトニクスから発表された携帯型・高感度ガンマ線カメラをもとに,早稲田大学で新規に開発した「3次元シンチレータ方式」を採用し,ガンマ線の散乱・吸収位置を3次元的に高精度で計測できる技術を盛り込むことによって,サイズ・重量をほぼ同じに保ったまま解像度を今までの約2倍,感度を約70%向上した。
「目に見えないガンマ線を迅速かつ正確に可視化する」技術は,除染目的,環境計測のみならず,物理や医療,天文学にいたるまであらゆる分野で切望されている。今回開発されたカメラは,携帯が容易で配置がフレキシブルなため,ビーム照射中にもリアルタイムでモニターが可能になると見込まれ,今後,関連施設での実験も含め,装置の新しい可能性を追求することが期待される。