非単結晶光触媒で世界最高の水素生成エネルギー変換効率12.5%を達成新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
太陽光は光触媒を活用することでエネルギー源として有効に活用することが可能であるため,光触媒のエネルギー変換効率の向上が重要な課題になる。
今回,NEDO,人工光合成化学プロセス技術研究組合(ARPChem),東京大学の研究グループは,太陽電池材料として知られるCu(In,Ga)Se2 (略称:CIGS)をベースとした光触媒で,非単結晶光触媒の中で世界最高の水素生成エネルギー変換効率(光触媒の水素生成能力を表す性能指数)12.5%を達成したと発表した。触媒の組成比や,触媒と反応する電解液の成分等を最適化することで,得られた成果である。今回の成果では,エネルギー変換技術としての人工光合成の有用性が実証された。
非単結晶光触媒は,単結晶のみで構成される光触媒と比較して,大型化(メートル級)に適した材料系であり,実用化が期待されている。