色覚遺伝子発現の個体差が雌の好みの多様さをもたらす東北大学,東京大学 研究グループ
観賞魚としても有名なグッピーは,オスの派手な体色およびオスの体色に対するメスの好みに非常に顕著な種内多様性があることが知られている。さらに,グッピーは色の見え方(色覚)にも個体差があり,色覚の多様性がメスの好みの多様性をもたらしている可能性が指摘されている。しかし,色覚の多様性が生じるメカニズムや色覚とメスの行動の関係はこれまで明確になっていなかった。
本研究の成果は,メスの好みと感覚の特性の進化的な関係性について重要な知見を提供するとともに,野外における表現型多様性の維持メカニズムの解明に向けても大きな足がかりとなることが期待される。