OplusE 2011年2月号(第375号)
- 目次
- 特集のポイント
- 広告索引
特集
国立研究所は今 ―産業技術総合研究所編―
- ■特集のポイント
- OplusE編集部
- ■ネットワークの低エネルギー化を目指した光信号処理の研究開発
- ネットワークフォトニクス研究センター 光信号処理システム研究チーム 並木 周
- ■情報通信フォトニクスに関する研究開発
- 光技術研究部門 情報通信フォトニクスグループ 土田 英実
- ■超短パルスレーザー技術
- 光技術研究部門 超短パルスレーザーグループ 鳥塚 健二
- ■レーザーと電子加速器を用いた光源装置開発と利用研究
- 計測フロンティア研究部門 光・量子イメージング技術研究グループ 豊川 弘之
- ■イメージング技術の可能性を切り拓く
- 光技術研究部門 光画像計測グループ 白井 智宏
- ■高感度・正確・ポータブル・簡単・安価な導波モードセンサーの開発
- 光技術研究部門 バイオフォトニクスグループ 藤巻 真,福田 伸子,牛島 洋史
- ■光学的手法を用いたインライン検査装置の研究開発
- 生産計測技術研究センター 光計測ソリューションチーム 野中 一洋,坂井 一文,蒲原 敏浩
- ■プロジェクターとカメラの自己校正を用いた3次元形状 計測システム
- デジタルヒューマン工学研究センター 山崎 俊太郎
- ■光による力学計測および生理計測技術の研究開発と標準化
- ヒューマンライフテクノロジー研究部門 医用計測技術グループ 兵藤 行志,谷川 ゆかり
- ■光格子時計と光コム
- 計測標準研究部門 時間周波数科 波長標準研究室 洪 鋒雷
- ■和周波発生(SFG)分光による有機界面の解析
- ナノシステム研究部門 ナノシステム計測グループ 宮前 孝行
- ■有機エレクトロニクスの基礎研究
- 光技術研究部門 強相関フォトエレクトロニクスグループ 長谷川 達生,堀内 佐智雄
- ■有機光・電子材料およびデバイスの開発
- 光技術研究部門 分子薄膜グループ 阿澄 玲子,近松 真之,則包 恭央
- ■発光性金属錯体を用いた波長変換材料の開発
- 光技術研究部門 分子スケールデバイスグループ 金里 雅敏,吉川 佳広,小山 恵美子,徳久 英雄,園田 与理子
- ■革新的なLED光取り出し高効率化技術
- ナノシステム研究部門 王 学論
連載
- ■【一枚の写真】手のひらに載るほど超小型な電子線プローブX線マイクロアナライザー
- 京都大学 河合 潤
- ■【特別企画・私の発言】国際画像セミナー特別招待講演『高速画像処理とその応用』を聞いて
- 東京大学 石川 正俊,東レエンジニアリング 北川 克一,アイピーエヌ 猿田 官二
- ■【第9・光の鉛筆】29 指揮装置4 第2次大戦中の日本の対空指揮装置
- ニコン 鶴田 匡夫
- ■【波動光学の風景】第67回 69. フラウンホーファー回折
- 東芝 本宮 佳典
- ■【コンピュータイメージフロンティア VFX 映画時評】
- Dr.SPIDER
- ■【入試問題に学ぶ光のあれこれ】第23回 コンプトン効果
- 日本大学 柴田 宣
コラム
- ■【ホビーハウス】つ目とカメラ ―3台のユニークなカメラ―
- 映像技術史研究家 鏡 惟史
- ■【非凡なる凡人 私のなかの松下幸之助】ビクターのつまずき
- 神尾 健三
■掲示板
■O plus E News
■New Products
■オフサイド
■次号予告
特集のポイントOplusE編集部
本誌では「国立研究所は今-XXXX 編-」という特集号をいくつか企画しています。産業技術総合研究所(産総研)や理化学研究所などの国立研究所で,O plus E(光エレクトロニクス・画像工学・レーザー技術)に関連する研究には,どのようなものがあるのかを紹介する予定です。今回,その皮切りとして産総研を取り上げました。産総研は2001 年4 月に,旧通商産業省工業技術院傘下の研究所群が独立法人化と同時に統合・再編され「産業技術総合研究所」となりました。現在では研究者2,000 名を超えるわが国最大級の公的研究機関です。
昨年10 月14 日~ 15 日の2 日間,第3 回目となる「2010 産総研オープンラボ」が茨城県つくば市の産総研で開催されたのを機会に,編集部では,研究室公開・特別講演会に参加してO plus E 関連研究タイトルの見学を行いました。表1 に示すように,産総研の研究には多様な6 分野があり,それらの公開研究テーマの数は実に300 を超えています。
表1 2010産総研オープンラボ公開タイトル数 | ||
---|---|---|
研究分野 | 公開テーマ数 | 本特集号掲載数 |
環境・エネルギー | 52 | 0 |
ライフサイエンス | 63 | 1 |
情報通信・エレクトロニクス | 72 | 9 |
ナノテクノロジー・材料・製造 | 73 | 2 |
標準・計測 | 51 | 3 |
地質 | 25 | 0 |
以下(掲載順)に,簡単に記事内容を紹介します。内容は公開テーマで紹介された研究開発・技術の一部であったり,追加として最新情報が述べられています。
大きく分けると,光通信,レーザー技術,計測技術―基礎,有機エレクトロニクス,LED(Light Emitting Diode)に分類されます。
■光通信
NTT の民営化に伴い国立研究機関として産総研は光通信技術に力を入れて取り組んでいて,その中心的組織はネットワークフォトニクス研究センターです。その研究内容の一部であるパラメトリック光デバイスについては,すでに本誌2010 年8 月号で紹介されています。- ネットワークの低エネルギー化を目指した光信号処理の研究開発
〈光パスネットワーク〉
- 情報通信フォトニクスに関する研究開発
〈コヒーレント光伝送,量子暗号,超伝導光子検出〉
■レーザー技術
- 超短パルスレーザー技術
〈情報通信,計測・加工,アト秒〉
- レーザーと電子加速器を用いた光源装置開発と利用研究
〈電子蓄積リング,軟X 線イメージング,腰椎〉
■計測技術― 基礎
- イメージング技術の可能性を切り拓く
〈眼底イメージング〉
- 高感度・正確・ポータブル・簡単・安価な導波モードセンサーの開発
〈いつでも・どこでも・誰でも,インフルエンザウィルス〉
- 光学的手法を用いたインライン検査装置の研究開発
〈CMP,3D 半導体外観検査〉
- プロジェクターとカメラの自己校正を用いた3 次元形状計測システム
〈人体計測,構造化光〉
- 光による力学計測および生理計測技術の研究開発と標準化
〈拡散光トモグラフィー,NIRS,標準化〉
- 光格子時計と光コム
〈イッテルビウム,秒の再定義〉
計測標準の分野では,時間・周波数標準の精度は15桁まで達し,各種の標準の中で群を抜いていて,さらに光格子時計の研究においては,18 桁の究極の精度を目指しています。2019 年に開催予定の国際度量衡総会では,秒の新しい定義に関してある程度の結論を出したいとの動きがあり,東大や電通大のグループとの共同研究の成果は日本の地位を向上させるものと期待されます。
- 和周波発生(SFG)分光による有機界面の解析
〈埋もれた界面を探る〉
■有機エレクトロニクス
- 有機エレクトロニクスの基礎研究
〈有機強誘導体,印刷プロセス,有機トランジスタ〉
- 有機光・電子材料およびデバイスの開発
〈フレキシブル,TFT,太陽電池〉
- 発光性金属
錯体 を用いた波長変換材料の開発(
〈脂溶性,太陽電池〉
■ LED
- 革新的なLED 光取り出し高効率化技術
〈シリコン酸化膜,リッジ構造〉