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第26回 イギリスへ再び―レイクフォーレストから羽ばたく―

ようこそ中世の世界へ


 ノースウエールズでのシンポジウムのハイライトの1つは,仮装晩餐会であった。参加者は中世の衣装を身にまとい,古城内の食堂を模したレストランで,中世の時代にタイムスリップしながら晩餐をいただく,という趣向である。仮装のための衣裳部屋をのぞくと,あらゆる身分の様々な衣装がそろっていた。正確にはよくわからないが,王とか女官,僧侶,騎士,道化師などなど。自分の着たい衣装を各自自由に選ぶのだが,皆,実によく似合っていた。自分に似合うものをよく選びだすものだと感心した(図15)。晩餐が始まる前の,庭先で待つひと時のあいだ,お互いの衣装を眺めて,思わず吹き出したり,愉快な会話が弾んだ。王の衣装は,TJとともに今回のシンポジウム企画の立て役者のHans Bjelkhagenである。左にはTJの姿がある。何の衣装かわからぬが,やたらよく似合っているのも傑作だ。筆者は,仮装は遠慮した。理由は,イギリス人たちは皆,背が高い。小柄な筆者には絶対に合うサイズが見つからないと思ったからだ。ロングドレスを着ようものなら袖は腕をすっぽりと覆い,スカートの裾を踏んで転ぶのがオチであろう。どう考えてもムリとあきらめて周りを見渡したら,衣装を着ていない仲間も結構いた。図16は,ホログラム眼鏡をかけた筆者たちである。眼鏡には目が撮影されている。緑色に輝くこの眼鏡をかけたら,“にらめっこ”には絶対に勝てること間違いなし(笑)。

(次回に続く)

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OplusE 2022年3・4月号(第484号)

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