身体に負担なく何度でも血中脂質を測定できる高感度分光装置を試作独立行政法人産業技術総合研究所

独立行政法人産業技術総合研究所は，同研究所の電子光技術研究部門光センシンググループの古川祐光主任研究員が，微弱な生体透過光を効率よく測定して，血中成分を分析できる分光装置の試作機を完成させたと発表した。

この試作機は，近赤外光を従来の1000倍以上の高感度で，安全に生体透過光の分光計測することが可能で，持ち運びが容易なことが特徴である。生体を透過した微弱な光の連続的な変動をとらえることが可能で，血中に含まれる脂質を採血することなくリアルタイムでモニタリングすることができる。家庭や職場で日常のカロリー管理によりメタボリックシンドロームの予防などへの貢献が期待される。さらにさまざまな疾患と関連する物質の無侵襲モニタリングへの展開も期待されるとしている。