“SPIE Frits Zernike Award”を日本人が初受賞ギガフォトン(株)
リソグラフィ技術にとっての主要学会であるSPIEによって2002年に創設されたFrits Zernike Awardは,1953年に位相差顕微鏡でノーベル物理学賞を受賞し,リソグラフィ技術にも多大な影響を与えたZernike博士の名前を冠した「リソグラフィ界のノーベル賞」とも呼ばれる権威ある賞である。同賞は業界の中で特に際立った活躍をした者のみに贈られ,受賞者はこれまでに14名を数えるが,日本人の受賞は鈴木氏が初となる。鈴木氏の受賞は,40年以上のキャリアの中で,コンタクト露光機,1:1スキャナー,g線,i線,KrFステッパー,KrF/ArF/液浸スキャナー,EUV露光機,NILなど,黎明期から現在に至るあらゆる光リソグラフィ装置の技術革新に寄与した業績を称えられたものである。
さらに,ギガフォトン副社長兼CTOの溝口計氏が,長年に渡ってリソグラフィ技術へ貢献した者に与えられる,SPIEのフェローに選出された。この称号は,溝口氏のDUVレーザー(KrF/ArF/F2)からEUV光源に至る約30年にわたる先端的な製品開発実績と,それを支える100本以上におよぶ論文の寄稿が認められて授与されたものである。なお,光源技術者としてのフェロー選出は,世界初の快挙でもある。また,今回の溝口氏の選出により同学会におけるリソグラフィ関係の日本人フェロー6名のうち,前出の鈴木氏,OBの岡崎信次氏を含む3名がギガフォトン関係者となった。