転倒防止ロボット歩行車を開発(株)幸和製作所,産業技術総合研究所 研究グループ
従来の歩行車は利用者の転倒を防止する機構を備えておらず,歩行車からの転落や歩行車ごと転倒するリスクがあった。開発した歩行車は転倒動作シミュレーションに基づいて設計され,転倒の初動を抑制することにより転倒を防止する機構を備える。転倒防止機構の有効性は,人型ダミーを用いた試験により検証した。
介護施設などでは転倒リスクのある要介護者の移動時に車椅子を用いることが多く,それにより,要介護度が重度化する「作られた寝たきり」の増加が課題となっていた。今回開発した歩行車の利用により,転倒リスクのある要介護者が安全に歩くことが可能となり,要介護度の重度化を予防する自立支援介護,総介護費用の増加抑制が期待される。今後は実証実験を続け,2021年2月までに実用化を目指す。