光の極薄シートでナノ加工東京農工大学
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東京農工大学の研究グループは,硬質セラミックスの一種であるダイヤモンド状炭素薄膜表面に,光の持続時間が7フェムト秒(厚さにして2 μm)のレーザー光を照射するだけで,周期が60 nmのナノ構造体を表面から直接削り出せる現象の原因が,極薄の電子層に発生した短距離伝搬型表面プラズモン・ポラリトンであることをつきとめたと発表した。この現象をうまく利用することにより,固体表面にフェムト秒レーザー光を照射するだけで数nmから数10 nmの溝や穴を掘ることができるため,複雑なプロセスや薬剤が不要な微細加工技術の実現が期待される。また,レーザー光を照射する位置を変えるだけで加工部分を移動できるため,加工材料の大きさに制限がなく,メートルサイズの領域へのナノ加工も容易になる。