武田光夫氏が第5回光工学功績賞(高野榮一賞)を受賞第5回光工学功績賞(高野榮一賞)
武田氏は,光計測・光情報処理・イメージングの分野における先駆的な研究を通じて,光工学と情報工学の統合と,情報光学の発展に大きく寄与されている。さらに,武田氏は,研究を通した光工学への貢献のほか,応用物理学会理事,応用物理学会日本光学会幹事長,国際光工学会(SPIE)理事などを歴任して学会活動に貢献され,日本光学会幹事長のときに「高野榮一光科学基金」の設立に尽力するとともに,高野榮一氏の遺志に沿った最初の助成活動として光設計研究グループのODF国際会議を支援された。以上のような武田氏の長年にわたる功績が認められ,受賞が決定した。
武田氏による受賞の感想は以下のとおりである。
「このたびの思いがけない受賞,大変光栄に存じます。学生時代から今日まで,「光」と「情報」の間のはざま道を,迷いつつ,転びつつ,道草を楽しみながら,気ままに歩み続けて来ました。「物の科学(光)」と「事の科学(情報)」の融合のシナジーを夢見ながらの50年,気がつけば,既に日は暮れ,途なお遠く,私のきままな旅は途半ばで終わろうとしています。このような私が賞をいただいてもよいのかしら?と戸惑いながらも,今回の受賞を前線から退く老兵へのありがたい励ましと受けとめております。推薦・選考をしてくださった方々,また,これまでお世話になった恩師,友人,学生をはじめとする多くの方々に厚く御礼申し上げます。」