CZ法による世界で初めて直径10インチサファイア結晶
LED用(C面),SOSデバイス用(r面)8インチウェハー供給の他
スマホ用サファイアガラス製造へも道を開く
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サファイア単結晶は窒化ガリウム(GaN)LED用基板として使われており,現在製造ラインでは,直径2インチから4インチの基板の上に窒化ガリウム膜が気相成長されている。既に市場規模は500億円を超えるようになった。開発では大口径化が進み6インチ,8インチ基板が要求されるようになった。c面以外の非極性基板(a面,m面,r面)を使った高輝度LEDも開発されている。最近ではLED用以外にスマホに使われている半導体=SOS(Si on Sapphire)デバイス用に6インチ基板から8インチ基板が要求されている。その他,時計,指紋認証用のカバー材,スマートフォンのディスプレイカバーとしても使われるようになり,需要は急速に多様化し,拡大している。特に米国アップル社のiPhoneにサファイアパネルを採用する計画が発表されてからは製造競争が激化した。また,GaNパワーデバイスや高周波はデバイス用基板としても開発が進み,次世代電気自動車用インバーター等に使われると大幅な需要増が見込まれる。
(株)福田結晶技術研究所はLiTaO3等,数々の結晶の高周波加熱式引上げ実績に加え,GaAsやCaF2等での抵抗加熱式引上げ技術開発実用化の実績をベースに直径1”φから8”φまでのサファイア結晶引上げ技術基礎実験を行って,新しい製造法を開発した。既に4”φ?6”φ×150mmのサファイア結晶技術は国内外のメーカーに共同開発,技術支援による技術移転を行い,c軸引上げでの8”φ大口径化・500mmにおよぶ長尺化による低コスト化へと進展した。
本技術の成果概要は
大量生産に向けては,低コスト製造が可能となるSiと同じカーボンヒータを用いた抵抗加熱方式やKy法と同じMoルツボを使った製造方法も並行して開発している。
(株)福田結晶技術研究所はLiTaO3等,数々の結晶の高周波加熱式引上げ実績に加え,GaAsやCaF2等での抵抗加熱式引上げ技術開発実用化の実績をベースに直径1”φから8”φまでのサファイア結晶引上げ技術基礎実験を行って,新しい製造法を開発した。既に4”φ?6”φ×150mmのサファイア結晶技術は国内外のメーカーに共同開発,技術支援による技術移転を行い,c軸引上げでの8”φ大口径化・500mmにおよぶ長尺化による低コスト化へと進展した。
本技術の成果概要は
- CZ法でどの軸方位(c軸,a軸,m軸,r軸)でも直径8インチ結晶の作製に成功。
- a軸引上げではKy法の約5倍の成長速度で直径10インチ結晶まで作成。
これにより従来法c軸引上げ8インチ結晶に加えてKy法と同じ加工プロセス(横抜き)で直径8インチの低EPD c軸結晶が得られる。 - スマートフォンに部品として使用されているSOSデバイス用(r面),高効率LED用非極性基板(a面,m面,r面)8インチ結晶基板が低コストで得られる。
- スマートフォン用サファイアディスプレイの低コスト製造への道を拓いた。
大量生産に向けては,低コスト製造が可能となるSiと同じカーボンヒータを用いた抵抗加熱方式やKy法と同じMoルツボを使った製造方法も並行して開発している。