特別寄稿 現場目線の開発力を積み上げ,創業60周年へ中央精機株式会社 相談役 堀田 節夫
60年で2000件,信頼に応えるオーダーメード
ひとつの仕事が,次の仕事を生んで,製品が開発された60年間のプロセスを着々と積み重ねてくることができました。本当にありがたく感謝申し上げる次第です。今,それらの仕事を整理してまとめてみますと,商品として扱っていただいている他に,およそ2000件程のオーダーメードの実績が残されています。 受注先のお得意さま企業が業務を替えたり,中止したりしなければならぬ状況だったとは思いますが,そんな仕事の中から特に画期的とも言えるものを摘出して名称だけですが御紹介します。- 基準尺読取投影装置:各種の工作機械のヘッドの移動量の測定装置
- 磁気ヘッド位置合せ装置:VTR関連の工業では専門的な計測機として活用されました
- 液晶特性評価装置:液晶セル,液晶用配向膜のリタデーション,セルギャップを高精度,高速に測定
- VELNUS(倒立型金属顕微鏡):先に述べましたユニオン光学SM工場顕微鏡とほぼ同期にスタートした顕微鏡でこの形式の顕微鏡は恐らく国産では唯一です(図4)
- オートフォーカス:顕微鏡で,自動的に焦準顕鏡ができるユニット製品。計測,検査など計測機の自動化のユニット製品として好評をいただいております(図5)
堀田節夫(ほった・せつお)
1932年東京生まれ。1951年愛知県立時習館高等学校を卒業,同年4月早稲田大学第2文学部社会学科に入学。同科3年で中退,創業。1955年中央精機株式会社を創立,代表取締役社長を経て,同社相談役として現在に至る。●日本光学測定機工業会 元理事。全日本光学測定機展実行委員長などを勤めた。