セミナーレポート
誰にでもわかる車載画像処理 ―車の周囲を見る技術・見せる技術―日産自動車(株) 下村 倫子
本記事は、画像センシング展2011にて開催された特別招待講演を記事化したものになります。
座標変換と歪み補正で合成
ここからは,撮影した画像からアラウンドビューモニターの画像をどうやって作るのか,ということを紹介します。まず,4つのカメラが撮影した画像がそれぞれあります。これらを合成して上から俯瞰した画像にしたい。仮想カメラがクルマの上空にあって,このカメラから見た映像を作りたいわけです。要するに,座標を変換したいということになります。カメラ座標系ではx,y軸が撮像面にあって,z軸方向に光軸があると仮定します。光軸はレンズの中央にあるので,光軸上にある物体は画像上では中央に映ります。仮想カメラで見た映像にしたい場合も,仮想カメラの光軸上にあるものは中央にあります。
![110825_fig3 図3 フロントカメラの例とアラウンドビューモニター](https://www.adcom-media.co.jp/wp-content/uploads/2011/08/110825_fig3.jpg)
図3 フロントカメラの例とアラウンドビューモニター
![110825_fig4 図4 全方位俯瞰画像の生成](https://www.adcom-media.co.jp/wp-content/uploads/2011/08/110825_fig4.jpg)
図4 全方位俯瞰画像の生成
<次ページへ続く>
![](https://www.adcom-media.co.jp/wp-content/themes/adcom/scripts/timthumb.php?src=/wp-content/uploads/2011/08/110825_img1.jpg&w=100&h=100&zc=1&q=100)
日産自動車(株) 下村 倫子
1991年,東京農工大学 工学研究科 電子情報工学博士前期課程終了。1991年4月,日産自動車(株) 総合研究所電子情報研究所に入社。
現在,同社モビリティ研究室にて,運転支援に関する研究開発に従事(工学博士)。