セミナーレポート

人の直感的な動きで,コンピューターを動かす時代が始まっている日本マイクロソフト(株) 千葉 慎二

本記事は、画像センシング展2012にて開催された特別招待講演を記事化したものになります。

独創的なアイデアがアプリケーション作成のカギ

 こうした機能を持つKinectセンサーを活用したアプリケーション作成のカギは独創的なアイデアであり,アイデア次第でさまざまなことができる可能性があります。マイクロソフトの「Kinect for Windows SDK」はそれを簡単にすばやく実装できるソフトウエア開発キットで,すでにさまざまな分野での展開が始まっています。ゲームセンターでは,コナミ(株)が開発したゲーム『DANCE EVOLUTION ARCADE』でボタンもパネルも使わずに,ダンスを踊って,ゲームをすることができます。また,三井ホーム(株)では次世代スマートハウスの中で,照明の点灯消灯や明るさの調節,エアコンのオンオフや温度の調節,カーテンの開け閉めなどを,リモコンを使わずに,声やジェスチャーでできるようにしようとしています。
 さらに,医療分野では,すでに東京女子医科大学病院の手術室で利用が始まっています。今まで,執刀医はMRI(Magnetic Resonance Imaging;核磁気共鳴画像法)などの画像を手術室の外のスタッフに指示して,表示してもらう必要がありました。Kinectセンサーを使うことで,執刀医自身が身ぶりで必要な画像を参照することが可能になり,手術に集中することができるようになりました。またリハビリも,関節の動きが分かるので,正しく行われているかどうかを判断することができます。リハビリは単純な動作を数多く,場合によっては何時間も続けなくてはならず,大変つらいのです。そこで,Kinectセンサーを利用しゲーム感覚でやれるようにして,点数を出すなどモチベーションを高める工夫をすることができます。
 そのほか,カメラ機能を活用して見守りに使ったり,店に出入りした人の数,コンビニで手に取ったものの買わなかった商品の動きなど,さまざまな形での計測に使うことができます。また,薬局で調剤ミスを防ぐために,処方せんに記載された薬のある棚と異なった棚に手を伸ばすと警告音を鳴らす仕組みも開発されようとしています。
 Kinect for Windows活用のためのアイデア出しの数は日本が最も多く,取り組みも最も進んでいます。Kinectセンサーは1台24,800円と安価に購入でき,アプリケーション開発のためのSDKは無償で提供されていますので,多くの方がアプリケーション開発に取り組み,NUIの新しい世界を切り拓いてほしいと思います。

日本マイクロソフト(株) 千葉 慎二

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