第1回 画像AI研究の「こうありたい」テクノクラート像-現場に深く根差した佐藤雄隆博士-A more than the expected Technocrat of Image AI Researches―Dr. Yutaka Sato―
4.結び-佐藤さんの佇まいと哲学のこと-
本連載「エール」初回に,産総研の佐藤雄隆さんにご登場いただいた。画像AIの先端的研究においても,SSIIなどの画像AIの学会牽引においても,佐藤さんはすでに何の不満も不足もなく時代の旗手であろう。佐藤旗手にもその佐藤旗色にも期待と「エール」を贈らせていただきました。佐藤さんにはお暇なときに拙い「エール」に一瞥いただけたら,また,読者の皆さんにはこの「エール」に込めた思いを拾いあげていただけたら嬉しい限りです。
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最後に,思い出したことがある。筑波で開催された国際会議,ICPR2012の折であった,仲間たちと佐藤さんのご自宅に寄らせていただいた。立ち入った話題で盛り上がった。談論風発が楽しかった。細部で思い違いがあることを恐れつつ記憶を辿っていて思い出したことがある。佐藤さんの御父上は大学で教育研究をされている哲学の先生であると明かしてくださるくだりがあった。本稿執筆に際してこのことを鮮明に思い出した。連想記憶が活性化されたようだ。
画像研究へのアプローチの佇まいにおいても学会運営の立ち方においても,佐藤さんはその哲学を人任せにしない。研究教育一家の父君の哲学的薫陶を浴び続けていたからに違いない。佐藤さんのルーツの嬉しい秘密にちょっとだけ触れた思いがした。そして肖(あやかり)たいと思った次第である。
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さて,本連載第2 回「エール」は,どなたにご登場いただくか思案中であります。IAIP(JSPE)に関係する気鋭の先生にご相談し,おそらくお願いが叶いそうである。(以上)