第4回 画像研究界を絵巻物的疾走中!旗手の青木義満先生
4.研究コミュニティ創出へのエール ―アナログのデジタル的・絵巻物的実装―
学会の創出や運営はそもそもアナログ,すなわちペルソナ由来である。アナログでしか実装できない宿命を克服するには,コンピュータとネットのデジタル現象をさばくべく,さりげなくこれを実装するセンスを大事にするしかない。この難業をみごとに進める青木先生のありようを辿りたい
(1)主戦場SSIIの青木会長のバックヤード
青木先生は現在,画像センシング技術研究会の若き会長として疾走中である。
素描1/SSII会長
青木先生は,SSIIの初代高木会長と第2代中島会長のもとで学び働き,3代目会長(筆者)の時はステアリング・コミッティ(運営)委員長を務め,これを経て画像センシング技術研究会会長 2024/2023 2022/2021 2020/2019 2018/2017(4期)を目下務めている。この稀有すぎるキャリアに,まさに鳥獣人物戯画を見るに似た感動を静かに覚える。
(2)もっとある,画像技術研究コミュニティ
素描2/ViEW(IAIP)の実行委員長
青木先生が運営委員に連ねる精密工学会画像応用技術専門委員会(IAIP)は画像センシング技術研究会と浅からぬご縁がある。長年に亘って築かれたであろうトロイカ的盟友,佐藤雄隆博士(ViEW2019-2020)と加藤邦人教授(ViEW2021)とのコラボとも拝察できるビジョン技術の実利用ワークショップ(ViEW)の運営への進め方は青木先生の力量を感じさせるに十分であった。
素描3/計測自動制御学会パターン計測部会ほか
計測自動制御学会(SICE) のパターン計測部会,映像情報メディア学会のメディア工学研究会,ロボット学会,応用物理学会など隣接の諸学会での青木先生の疾走ぶりは多くが知るところである。例えば,IAIPとメディア工学研究会が交互主催するサマーセミナー(SS)の実行委員長を双方から担ったのは今のところ青木先生が唯一である。
素描4/ラボ運営と学会運営と
学会運営と研究室ゼミ運営は非なるも似ている。私の知る限り青木研究室のような,全人的,鳥獣人物戯画的に活発なインフラを学生・院生に提供して余りある例を他に知らない。写真8にそのリーダシップの雄姿を見て取れる。知る人ぞ知る逸話も少なくなく,ごく最近では2023年東京マラソンの記録(3時間13分!)をお聞きした。ゼミ運営における青木先生の諸指導は,もはや範を示すレベルをはるかに超えて,素晴らしすぎると思った。
写真8 画像技術研究ゼミのアナログ実装
<次ページへ続く>