低侵襲の留置が可能なX線マーカーの開発に成功北海道大学

 北海道大学の研究グループは,IGRT(画像誘導放射線治療)に用いられる植込み型病変識別マーカ(X線マーカー)として,骨充填剤であるバイオペックス-R(HOYA Technosurgical製,以下「バイオペックス」)に金ナノ粒子を均一に複合化させた粉末を作製することに成功したと発表した。
 従来,IGRTではX線マーカーとして1.5~2 mmの金球が使われており,これを腫瘍患部付近に導入するためには外径が約2~2.5 mm程度のカテーテルが用いられていた。本研究により得られた粉末は,それを固化する練和剤に分散させることにより,外径が1 mm以下の注射針で腫瘍近傍に固定化することが可能となり,これまでよりもずっと低侵襲なマーカーとなることが明らかとなった。
 この粉末を練和液に分散させ,外径:0.8 mmの21Gの注射針で人体模擬ゲル内に導入し固定化したところ,従来の直径1.5~2 mmの金マーカーと同様の視認性が得られた。これによりX線マーカーを留置する際の侵襲を低減し,放射線治療効果のさらなる向上が期待される。

ニュース 新着もっと見る

書籍案内購入はこちら

干渉計を辿る

著者
市原 裕
価格
3,000円(税抜)

第11・光の鉛筆

著者
鶴田匡夫(ニコン)
価格
5,500円(税抜)

コンピュータビジョン 最先端ガイド6

著者
藤代一成,高橋成雄,竹島由里子,金谷健一,日野英逸,村田 昇,岡谷貴之,斎藤真樹
価格
1,905円(税抜)

Excelでできる光学設計

著者
中島 洋
価格
3,909円円(税抜)

シミュレーションで見る光学現象 第2版

著者
Masud Mansuripur
訳:辻内 順平
価格
6,000円(税抜)

レンズ光学入門

著者
渋谷 眞人
価格
4,000円(税抜)