低侵襲の留置が可能なX線マーカーの開発に成功北海道大学
従来,IGRTではX線マーカーとして1.5~2 mmの金球が使われており,これを腫瘍患部付近に導入するためには外径が約2~2.5 mm程度のカテーテルが用いられていた。本研究により得られた粉末は,それを固化する練和剤に分散させることにより,外径が1 mm以下の注射針で腫瘍近傍に固定化することが可能となり,これまでよりもずっと低侵襲なマーカーとなることが明らかとなった。
この粉末を練和液に分散させ,外径:0.8 mmの21Gの注射針で人体模擬ゲル内に導入し固定化したところ,従来の直径1.5~2 mmの金マーカーと同様の視認性が得られた。これによりX線マーカーを留置する際の侵襲を低減し,放射線治療効果のさらなる向上が期待される。