量子コンピューターに最適な量子演算シーケンスをシステマティックに見つける手法を開発情報通信研究機構，慶應義塾大学，東京理科大学，東京大学

　情報通信研究機構，慶應義塾大学，東京理科大学，東京大学の研究グループは，量子コンピューターに最適な量子演算シーケンスをシステマティックに見つける手法の開発に成功したと発表した。
　量子コンピューターがタスクを実行するためには，量子演算シーケンスを書く必要があるが，今まではコンピューターの操作者が既存の方法（レシピ）に基づいて独自のやり方で，最適だと思われる量子演算シーケンスを書いていた。今回開発したのは，最適制御理論（GRAPEアルゴリズム）を応用し，考えられるすべての量子演算シーケンスの中から，理論的に最適なものを特定するシステマティックな手法である。
　この手法は，数十量子ビットを含む中規模の量子コンピューターの有用なツールになると期待され，近い将来，量子コンピューターのパフォーマンスの向上や環境負荷低減への貢献が期待される。