高感度直接変換X線イメージセンサ技術を確立 – 臭化タリウムを用いたFlat Panel Detector –東京大学,東北大学,ジャパンディスプレイ
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東京大学などのグループは、新たに臭化タリウムを直接変換膜とした高精細・高感度なX線イメージセンサの作成手法を確立した。X線を用いた画像診断は、医療ではレントゲンなど、産業では異物検査や内部構造検査など広く用いられる。本法により、X線検出の高感度化や低被ばく化、イメージセンサの大型化、フレキシブル化などの可能性が開かれる。
臭化タリウムはX線やガンマ線への高い感度を持つ。本研究グループは、低融点である臭化タリウムの特徴を利用し、蒸着技術で臭化タリウムを精度の高い結晶変換膜として広範囲に形成する技術を確立した。さらに、この変換膜をJDIの有するFPD(Flat Panel Detector)による微細ピクセル読出技術と組み合わせて高感度なX線イメージセンサを実現する技術を開発した。
また本法は、大規模なイメージセンサや、平面以外にも形成でき、新たなX線イメージング技術への応用も想定される。