不規則なガラス構造に隠された規則性 原子の柱が作り出す密度の”むら”の構造抽出に成功早稲田大学,東北大学
-
早稲田大学などのグループは、オングストロームビーム電子回折法を用いることで、ナノスケール柱状構造がほぼ等間隔に並んで形成される局所秩序構造を、一見不規則な構造を持つとされる、もっとも一般的なガラス材料であるシリカ(SiO2)ガラスの中に見い出した。この秩序構造は、複数の異なる周期からなる密度ゆらぎを含む複雑な構造であることがわかった。このような柱状構造配列の発見は、ガラス構造の科学に新たな視点を与え、さらに、柱状構造配列が作る密度ゆらぎの理解は、ガラス材料の特性や性能を制御するために欠かせない知見となると考えられる。