2体のしめじが近づくなど動きが付与されると感情豊かにみえる東京大学,立命館大学
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東京大学などのグループは、ヒトでない対象が感情を持っているように感じる現象(感情の読み込み現象)について、以下の2点を明らかにした。
(1)形状のヒトらしさが中程度である対象(例:概要図のしめじ)に社会的な動きが加わると、強い感情の読み込みが観測される
(2)形状的にヒトらしい対象(人型のイラストなど)に社会的な動きが加わっても、感情の読み込みの度合いは、動きがない場合と比べ大きくは変わらない
先行研究では、感情の読み込みを引き起こす要因として形状と動きがあると考えられたが、異なる研究領域で別個に検討された。今回、形状と動きの影響を同時に、実験的に検討した結果、形状のヒトらしさと動きが組み合わされることで、生まれる感情の読み込みが変化することを示した。
この成果は、従来未検討の感情の読み込みにおける形状と動きの関係性を実験的に示した点が新しい。また、感情豊かに見えるエージェント(ロボットなど)のデザインへの貢献が期待される。