量子位相が駆動する励起子からの光電流発生に成功理化学研究所,東京大学,台湾中央研究院,国立台湾大学
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理化学研究所などのグループは、量子力学的な位相効果を利用することで、本来は電気伝導に寄与しない励起子からの光電流発生に成功した。本研究成果は、従来の太陽電池や光検出器において利用が困難であった励起子を有効に活用する道を開くとともに、励起子物性に関する新しい理論的枠組みの構築に貢献すると期待される。
今回、本研究グループは、空間反転対称性が破れた結晶構造を持つワイドギャップ半導体のヨウ化銅において、電気的に中性である励起子状態からシフト電流と呼ばれる量子位相効果に起因する光電流が発生することを実証し、励起子がシフト電流を増強することを明らかにしました。