X線自由電子レーザーパルスによる高効率X線吸収分光法の開発に成功京都大学理学研究科・高輝度光科学研究センター・理化学研究所・東京農工大学
これまでX線吸収分光法に広く用いられてきた放射光のX線パルスの時間幅は数十ピコ秒と大きく,化学反応でみられる1フェムト秒程度の超高速現象の途中経過を追跡することは困難だった。今回の発表では,オングストロームレベルの波長と数十フェムト秒以下のパルス幅を持つX線自由電子レーザーパルスの特性を生かし,分割した2本のX線ビームを使って広域のX線吸収スペクトルの一括計測を可能にした。
今後,超高速の化学反応を追跡するフェムト秒時間分解でのX線吸収分光など超高速現象の解明に役立つことが期待されている。