グラフェンナノリボンによる紫外光のテラヘルツ変調を発見産業技術総合研究所,中国 四川大学,ドイツ マックスプランク 物質構造・ダイナミクス研究所 研究グループ

 産業技術総合研究所,中国 四川大学,ドイツ マックスプランク 物質構造・ダイナミクス研究所の研究グループは,グラフェンナノリボンが紫外光をテラヘルツの周期で変調させる作用があることをシミュレーションで発見したと発表した。この計算結果から,テラヘルツ波発振素子への応用を提案した。
 このシミュレーションは,紫外光がグラフェンナノリボンを通ると,その強度がテラヘルツ周期で変調されることを計算したものである。変調された紫外光を光伝導特性を持つ半導体に当てると半導体内にテラヘルツ周期で変調された光電流が流れるため,それをアンテナに流すとテラヘルツ波の発振が可能になると予想される。これにより,有機物質の特定や生体観察などに利用できるコンパクトなテラヘルツ波発振素子を開発できる可能性が考えられる。

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