光のスピンが光渦の下でのナノ粒子の公転運動を加速する新原理を解明大阪府立大学,千葉大学の研究グループ
例えば,遊園地にあるコーヒーカップの乗り物は,ステージの上でカップが公転すると共に,それぞれのカップ自体も自転するが,自転が公転の速度に影響を与えるようなことはない。一方で,光で小さな粒子を操作する際は,そのような不思議な現象が生じえる。光で物体を動かせることは既に常識となりつつあるが,本研究では光渦と呼ばれる渦を巻く光線の下で公転運動するナノ粒子集団の速度を,光のスピンによって加速・変調できる原理を理論的に解明した。この成果は,物質の光操作技術をより高度にするものであり,例えば光で粒子をきれいに配列する技術や,光の力を利用したレーザー加工技術などの発展に貢献するものと期待される。