赤外線レーザー照射に層状物質の構造制御の可能性産業技術総合研究所
この提案は,ホウ素原子と窒素原子が交互に並んで六員環を成した蜂の巣状の構造をもつhBNの格子振動と共鳴する波長の赤外線レーザー照射によって,巨大な振幅でそれぞれ正と負の電荷をもつホウ素原子と窒素原子が反対方向に変位する振動を生じ,この振動により層間にクーロン力が発生し,層間距離を元の距離の10%以上も縮められるというシミュレーション結果を得たことによる。これにより,層間距離を制御しながら層状物質の隙間に取り込んだ化学物質の反応を起こすなど,新規材料開発への貢献が期待される。