ミリ波帯で優れた伝送特性を持つ高周波伝送路を開発産業技術総合研究所
導電率が高い銀ナノ粒子インクを用いた印刷技術によって,導体の導電率が高く寸法精度の良いコプレーナ導波路を作製した。これは,100GHzを超える高周波帯域まで低損失特性を示し,特に60GHz以上では,従来の約半分の伝送損失であった。また,繰り返し使用による特性劣化も小さいことから,ミリ波帯デバイスの電気的な性能を評価する「標準伝送路」として利用できる。さらに,一度に多くのパターン形成が可能なスクリーン印刷技術の活用により,導電膜形成,露光およびエッチングによる従来の作製法に比べて,作製時間は約1時間となり,従来の20分の1以下に,作成費は約6 ,000円で,従来の10分の1以下となる低コスト化を実現した。