水中を漂っているナノシートの直接観察九州工業大学，山口大学，東京農工大学　研究グループ

　九州工業大学，山口大学，東京農工大学の研究グループは，光ピンセットの技術を用いることで，水中に分散しているニオブ酸ナノシートの形を光学顕微鏡によって評価することに成功したと発表した。
　ナノシートの形状は，フラットなシート状だけでなく，折れ曲がった構造をしているものも多数あることがわかった。現在，ナノシートをレゴブロックのように組み立てて新しい材料を作る研究が世界中で行われているが，肝心のナノシートの正しい形状を液体の中で顕微鏡で直接観察した例は，これまでなかった。
　今後は，ナノシートが変形していることを前提としたブロックの組み立てを行わなくてはならないことが明らかとなった。ナノシートは，医療から電池にいたる広い分野の新素材への応用が期待されており，今回の成果はこれら多方面の研究に波及する。