金属ナノ粒子で光触媒のモチベーションを上げることに成功京都大学,信州大学

 京都大学,信州大学の研究グループは,光触媒の活性サイトをうまく分離することによって二酸化炭素の光還元を効率的に進行させることに成功したと発表した。
 水(H₂O)を電子源とする二酸化炭素(CO₂)の光還元は,植物が行う光合成を模倣したCO₂再資源化システムであり,いわゆる人工光合成の1つとしてよく知られている。Al(アルミニウム)をドープしたSrTiO₃(Al-SrTiO₃)は異なる結晶面をもつ光触媒であるため,効率的な電荷分離が進行することが知られている。しかし,CO₂の光還元にはほとんど活性を示さなかった。本研究グループは異なる結晶面に異なる金属ナノ粒子を修飾することによって効率的にH₂Oを電子源とするCO₂の光還元が進行することを見いだした。本研究で使用したAl-SrTiO₃は390 nm以上の波長の光を吸収でき,今回の結果は可視光応答型光触媒開発の第一歩として期待される。

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