4コア光ファイバーで毎秒319テラビット・3,001 km伝送達成情報通信研究機構

 情報通信研究機構の研究グループは,研究開発用の標準外径(0.125 mm)4コア光ファイバーを用い,波長多重技術と2種類の光増幅方式を駆使した伝送システムを構築し,毎秒319テラビット,3,001 km伝送実験に成功したと発表した。この結果は,伝送能力の一般的な指標である伝送容量と距離の積に換算すると,毎秒957ペタビット×kmとなり,標準外径光ファイバーの世界記録となる。
 今回は,これまで利用されている波長帯域(C帯,L帯)に加え,利用が難しく一般的に商用化されていないS帯も用いて広帯域化し,552波長多重により大容量化を図った。さらに,希土類添加ファイバーを使った増幅器とラマン増幅の増幅方式を駆使し,3,001 kmの長距離伝送に成功した。標準外径光ファイバーは,既存設備でケーブル化が可能で,大容量長距離伝送の早期実用化が期待でき,Beyond 5G以降の新しい通信サービスの普及に必要な基幹系通信システムの実現に貢献する。

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