グラフェン触媒設計に従来法よりも10億倍速い計算時間で成功東北大学,名古屋大学
東北大学,名古屋大学の研究グループは,カーボンネットワークをバネで連結された数理モデルとみなし,構造を単純化することで,従来法よりも10億倍速いシミュレーション計算時間で,貴金属を使用しない優れた触媒の設計法を見出した。数学によって提案されたカーボンネットワークを実験的に作製し,その触媒能力を検証することで,数学を用いた材料設計の有用性を実証した。
本研究成果により,局所構造がもつ幾何学構造の歪みや不安定性などの,これまで難しかった数値化が可能となり,それらが全体の特性に与える影響の理解が可能となった。この数学手法と従来手法を相補的に組み合わせた大規模シミュレーションとさまざまな用途への展開が可能な材料開発が進むことが期待される。