細菌の泳ぎを一瞬で加速する光応答性タンパク質を発見琉球大学,東北大学,国立感染症研究所,九州工業大学,千葉科学大学,福岡大学
琉球大学,東北大学の研究グループは,国立感染症研究所,九州工業大学,千葉科学大学,福岡大学と共同で,光を受けた直後に遊泳を急加速する土壌細菌を発見したと発表した。特定した光応答性を担う遺伝子を調べたところ,ヒトを含む多様な生物が細胞応答調節に利用するサイクリックAMP(cAMP)を作り出す酵素の遺伝子であった。光で活性化してcAMPを作る酵素は,真核生物であるミドリムシで初めて見つかった。原核生物である細菌の運動を一瞬で加速する光活性型cAMP合成酵素の発見は今回が初めてで,新しい光遺伝学ツールの開発につながることが期待される。