超音速ジェット噴流の流れを従来の50倍の速さで可視化できる技術を開発東北大学
超高速な物理現象を,高精細かつ連続的に撮影できる高速度カメラは,物理を解き明かすための強力なデバイスの1つであるが,最新鋭の高速度カメラをもってしても撮影速度が十分とは言い難く,さらなる高速化が望まれていた。今回,時間解像度は高いが空間解像度が低いマイクロフォン(点センサー)と,空間解像度は高いが時間解像度が低い高速度カメラの撮影画像を,低次元モデルで融合し,時間と空間の解像度を両立した画像を再構成するものである。これを超音速ジェット噴流の速度場計測と音響計測に適用し,これまで計測が難しかった速度場の変動を連続的な画像として50倍の撮影速度で再構成することに成功した。
この技術には汎用性があり,種々の可視化手法と点センサーを組み合わせることで,流体力学に限らず様々な分野の超高速・複雑現象の理解を飛躍的に発展させることが期待できる。