構造色の重ね合わせに成功 複雑な構造色の実現に期待信州大学，理化学研究所，物質・材料研究機構，科学技術振興機構
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信州大学などのグループは，無機ナノシートが水中で周期的に配列した機能性液体に対して，磁場中で「温度グラジエント（容器の上部と下部を異なる温度で加熱する操作）」を与えることでナノシートの配列を制御でき、色が重ね合わさった複雑な構造色が実現できることを見いだした。
構造色はタマムシの羽などの発色に代表される，色素や顔料とは異なる，光の干渉を利用した発色メカニズムである。構造色による発色は耐久性などに優れ，次世代の色材として応用が期待されているが，その色調の設計・制御は難しかった。今回，無機ナノシートが水中で周期的に配列した機能性液体に磁場中で温度グラジエントを与えたところ，単色だった構造色が２つの色が重ね合わさった複雑な構造色に変化することを見いだした。この機能性液体は温度グラジエントおよび均一温度の処理で構造色を可逆的に変化させることができた。この成果はにより構造色を自在にデザインし，次世代色材の創成につながることが期待される。
