屈折率1.8超、分解可能な透明プラスチックを開発早稲田大学,ミュンヘン工科大学
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早稲田大学などのグループは、硫黄を含む水素結合を組み込んだ独自の高分子を設計し、従来達成が難しかった1.8以上の超高屈折率と透明性を両立し、使用後には分解できるプラスチックを開発した。
超高屈折率高分子は着色の懸念があり、有機発光ダイオード (OLED) など可視光用途への応用が難しかった。今回開発した硫黄を含む水素結合を組み込んだ独自の高分子は、ポリマー鎖同士が「分極性水素結合」により密に絡み合うことで着色なく屈折率を向上できる。この素材により、有機ELディスプレイの輝度や光学素子の画素向上が期待できる。さらにこの素材は原料の化合物を添加して50℃で加熱することで原料に近いレベルまで分解でき,リサイクル性の向上に寄与することが見込まれる。