生体分子を光で効率よく不活性化できる技術を開発三重大学,大阪大学
-
我々のからだで発現・機能する20000種類のタンパク質の機能は未解明なものが多い。タンパク質機能の解明には、タンパク質を不活性化したのちに細胞やからだはどう変化するか?を調べる「操作実験」により、因果関係を解明することが重要である。その手法のなかで、光で狙った分子を不活性化する重要な技術としてCALI法が知られる。
CALI法は光で活性酸素を産生する「光増感分子」を用いて、特定の分子を酸化・不活性化する手法である。光増感分子の中でも、光増感蛍光タンパク質SuperNovaは世界中で利用されてきたが、37℃での成熟化効率が低く、特に哺乳類細胞中での分子の酸化・不活性化効率が低かった。今回、三重大学などのグループは遺伝子変異スクリーニングによりSuperNovaを改良し、37℃での成熟化効率が顕著に高い新規変異体HyperNovaの開発に成功した。HyperNovaを用いて、従来操作が困難であった様々な分子の不活性化が可能になった。
ニュース 新着もっと見る
- タンデム型太陽電池のトップセルとして有望な光吸収層を開発... (11/19)
- 量子位相が駆動する励起子からの光電流発生に成功... (11/19)
- 強誘電二次元ペロブスカイトにおいてカイラル光学効果の電気的制御に成功―ハライ... (11/19)
- 新規反芳香族化合物の合成法を開発ー近赤外光による熱発生を利用したがん治療など... (11/19)
- 白イチゴの糖度を可視・近赤外光で"見える化"... (11/19)
- シリコンフォトニクスによる光のスキルミオン生成に成功 ―新しいトポロジカル... (11/19)
- 絶縁体単層膜における未知の波紋の可視化に成功―量子スピン液体の痕跡?―... (11/6)
- 波長222nmの遠紫外線照射で大腸癌細胞株の細胞膜を傷害... (11/6)