半導体の微細加工ダメージを診る -プラズマ加工による劣化を定量評価-産業技術総合研究所,名古屋大学
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産業技術総合研究所などのグループは、半導体素子の劣化につながる微細加工ダメージの定量評価に成功した。
半導体チップは膨大な情報量の高速演算処理に適し、クラウドのサーバーなど情報処理機器で広く利用される。そこで用いるシリコントランジスタは素子構造の微細化により性能の向上が図られるが、微細加工に用いるプラズマ加工プロセスによるトランジスタ内部へのダメージが素子性能を劣化させる問題があった。プラズマダメージはさまざまなメカニズムで発生するため、ダメージの修復手法の確立も不十分であった。今回、シリコン太陽電池の研究開発で広く用いる「擬定常状態光伝導度測定法(光伝導度を非接触で簡便に評価する手法)」により、シリコン表面近傍のダメージ量を簡便かつ短時間に定量評価することに成功した。