新たなマルチカラーX線CT撮像法を確立東京大学,東北大学,ダイヤトレンド,ブルーノ・ケスラー財団
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東京大学などのグループは、新しいタイプのマルチカラーX線CT(Computed Tomography)の技術を確立した。
本研究ではシンチレータ*アレイおよびSiPM**アレイを用いた微細X線エネルギー計測技術を開発することで、新たなマルチカラーX線CT技術の確立に成功した。先行研究と比べ、実用的なサイズである250 µm画素サイズで十分なエネルギー分解能を得られることを確認した。また、従来の化合物半導体を用いた検出器と比べ、電荷広がりが抑制できるという利点もある。今回の成果は今後、X線CT技術の低被ばく化や物質同定などの新たな医学診断に役立つことが期待される。
*シンチレータ:X線などの放射線があたると発光し光を放出する素子のこと。
**SiPM(シリコンフォトマルチプライヤー):半導体技術で作られた1光子を検出可能な高感度光センサ