常温・可視光で アルカンから水素を取り出す触媒を開発東京大学,岡山大学,神戸大学,科学技術振興機構
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東京大学などのグループは共同で、可視光エネルギーを利用して、常温で環状アルカンから最大限の3分子の水素を取り出す触媒の開発に成功した。本研究では、光触媒、塩化テトラブチルアンモニウム(TBACl)触媒、チオリン酸(TPA)触媒、コバルト触媒の4種類の触媒をシステムとして複合することが成功の鍵となった。
環状アルカンから水素取り出し反応を進行させる従来の方法は、300度近い高温や紫外光の照射が必要であったり、1分子の水素しか取り出せなかったり、収率が非常に低かったり、といった課題を抱えていた。本成果は、ガソリンスタンドなどの現状の社会基盤設備で容易に提供可能な、液体で軽量な有機分子を水素貯蔵体として、高いエネルギー効率で水素を取り出せる技術の開発の第一歩になることが期待される。