セミナーレポート

モノづくりから企業価値を高めるには!野田プラスチック精工(株) 代表取締役社長 野田 浩輝

本記事は、画像センシング展2021にて開催された特別招待講演を記事化したものになります。

>> OplusE 2021年7・8月号(第480号)記事掲載 <<


後発メーカーとしてするべきこととは!

 当社は2003年3月に,私と父と父の友人と4人で立ち上げた会社です。多くの同業者がいるなかで,樹脂精密加工メーカーの技術者集団として,他社には真似のできないモノづくりがしたいと“加工不可能の文字は無い”をスローガンに掲げました。難しいものが来たらまず会社の中でトライしてみる。そして,世の中のモノづくりのノウハウを,お客様に提供することをしてきました。困ったときにすぐかけつけ,こんな情報がありますよと言うだけで,お客様は心を向けてくれます。そのおかげで,野田プラスチック精工の価値を上げることができました。
 最初は12人の町工場でしたが,2005年4月には第二工場,2010年10月には第三工場,2011年11月には人が増えたので駐車場をつくり,そして2017年8月には新しい工場をつくり移転しました。こんな町工場でそんな難しいことができるのかとよく言われたりもしました。会社を始めたときに,私は100人企業にするという目標を立てていました。ですので,最初は,20人になったらどういう考え方でいないといけないのか,と考えていました。当社は現在40人になりましたが,今は50人,60人になったときに,どういう考え方で会社を進めていったらいいのかをイメージしながら動かしています。
 当初,自社アピールするものについて考えたときに,現会長である父がアクリルを透明に加工する技術をもっており,私はサラリーマンのときに3次元CADのオペレーターをしていましたので,3次元の形を透明に削ったらどうだろうかと,「アクリル将棋盤」を作製しました。それを展示会で展示し,会社の名前を知ってもらうようにしたところ,成功して,お客さんの目に止まるようになってきました。
 そうした中で,DMG森精機(株)様から,同社が主催する切削加工ドリームコンテストに参加してみないかと誘っていただき,参加することにしました。最初の2008年には入賞することはできませんでしたが,評価してくださる方もいて,それなら金賞を狙えるような会社づくりをしようとチャレンジを始めたのです。

<次ページへ続く>

野田プラスチック精工(株) 代表取締役社長 野田 浩輝

近畿大学 九州工学部 工業化学科卒業。サラリーマンを経て2003年3月 野田プラスチック精工株式会社を設立。樹脂・軽金属切削加工を軸に複雑で高度な製品つくり,様々なニーズに対応。DMGMORI切削加工ドリームコンテスト4年連続金賞受賞。
https://www.nodapla.jp/prize.html

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